休みは読書に限る

09月28日

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朝日新聞の書評欄で気になっていた本。買うまではなかったかと思うが、先日船橋の書店でみかけたのでつい買ってしまった。新書だからタイトルはなかなか刺激的。日本は「すべての医師は赤ひげ先生たれ」という風潮があるので難しい。この本で一番ページが割かれているのは「安楽死の是非」についてだが、医師がよかれと思ってやったことが逆に批判の的どころか殺人罪に問われてしまう世の中への著者の不満が見て取れる。

先日ある患者さんに「上あごはすべての歯を抜いて総入れ歯にしましょう。それしかありません。」と私は言い放ちました。もちろん患者さんはそれを期待していたわけではありません。しかしどう考えても、どんな名医が診てもそれしかないことを説明したら、涙を一筋流されて納得してくださいました。別の患者さん、前歯がぐらぐらするから固定してくれと来院されましたが、「このまま固定は無理。もし固定するなら2本抜歯で右から左まですべてつなげるブリッジしかありません。」と説明しました。金銭的、時間的に無理と患者さんは提案を却下されました。
また別の患者さんは下あごの前歯にインプラントをしたい(多分金額は問題ではない)と希望されましたが、あごの骨を増やす手術をするメリット・デメリットを説明し、現況も条件は難しく自分の実力では手術できない、インプラントを希望されるなら信頼できる専門医を紹介するからと言いました。患者さんは熟考の末にブリッジを選択されました。

私は自分の治療には責任をもっていようと思ってます。だから無理なものは無理だと告げますし、自分にできないことはできないと正直に伝えています。

反対に、どんなに難しいケースでも自分の手でものすごくいい治療ができるとそれは嬉しいです。恐らくあきらめていただろう状態から、仮歯とはいえ一日で見違えるようになってしまった方が当院にはたくさんいます。
ぐらぐらしていたのが固定されることで突然しっかりと噛めるようになります。
見た目もきれいになって、これはもう患者さんのみならず、ご家族も驚きでしょう。こういう治療って(近隣では)自分の特徴だろうと自負心もあったりするので、結果が伴うのはものすごくうれしいですね。

歯科医師は「生死」にかかわることがないのでまだ気は楽ですから。医師はいろんな葛藤があると思います。

患者さんは、あまりマスコミに流されないことです。

本は医師サイドからみた本音が書かれていますが、特に医師サイドの人間が読むほどの本ではなかったです。

今読んでるのは「思考の整理学:外山滋比古」です。いい本です。

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