やっぱCTはすごいわ

06月12日

P1030022当院にはヨシダのトロフィーパン・プラスというCTが導入されている。これ1台でオルソパントモグラフィー、セファロ、そしてCTが撮影できる1台3役の、まぁなんでもござれの機種だ。

この患者、歯科衛生士平木の義理の妹さんだが、矯正医から上下顎4番の抜歯および左下7の診査の依頼を受けてパントモを撮影した。要はこの左下7を抜くべきか否かなのだが、なんとなく根管治療で歯を残してみたくなるような透過像ではある・・・。抜くのもったいないし、原因は不十分な根管処置にあるのだろうから、ちゃんとラバーダムしてやればチャンスはあるかもなんて話したのだが、どうも頬側舌側ともに排膿路を思わせる骨が吸収しているような触感があってCTで確認することに・・・。
P1030021
こんな感じで骨がない。というわけで、予後の悪そうなこの歯は抜歯ということになった。で、左下6を遠心に送ってスペースを作って並べましょうと。

根の治療など、普段の診療でCTまで撮ることは、滅多にない。難しそうな場合に限って確認のために撮っているのだが、今回のケースは、どうせ矯正で抜くならば予後の悪い歯を抜こうじゃないかということでCTを撮影し、この歯が抜歯という結論に至ったわけだ。しかしなぁ、CT撮らなかったら普通に根管治療していただろうし、診断て本当に難しい。で、根充がうまくいっていればそれで治ったような気になってしまう。実際症状が出ないのであればそれでもよいのだろうが、臨床の現場では何をもって治ったというべきかは難しいところではある。X線で透過像がうんぬんよりも、患者さんの感覚がすべてというのは言いすぎだろうか・・・。このように「見えすぎてしまう」というのは大変良いことなのだが、見たくない面も見えてしまうある意味悩ましい側面もある。

インプラント手術をするにあたり、CTを撮影するのはいまや常識となっている。当院では i-CAT というシステムを採用してはいるが、これは医科用CTを病院で撮影してきてもらい、そのデータを会社に送って、再構築されてきたデータを当院のPCで見て診断するという流れで、時間と数万円のお金を要する。残念なことにそれは患者さんの負担となってしまう。とはいえ必要なことなので仕方ないのだが、移転を機にこのCTを導入してからは、インプラント希望の患者さんには無料で全員に撮影して診断ができるようになった。医科用のCTに比べて断然被爆量も少なくてすむ。

歯科において、保険でCT撮影という項目はない。よって保険診療でCTが必要な場合には自費扱いになるのだが、これが困る。たとえば親知らずの抜歯などは、CTがあったほうが3次元的な位置関係がつかめ格段に抜きやすい。また根管治療においても今回のケースではないが、状況を把握しやすい。保険診療の患者さんにも実は今は無料で撮影しているが、この先はそう負担に感じない程度の金額をいただくことになるかとは思う。それでも、我々サイドにも、患者さんサイドにも双方に有益なものとなることは間違いないので、どうかご理解をたまわりたい。

近隣の先生方も、おっしゃっていただければ撮影します。CDでお渡ししますデータは、そこそこパワーのあるWindowsマシンであればご自宅等でご覧いただけます。インプラントのみならず、色んなケースで診断の補助にはなります。

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