大泉先生の悩み

12月17日

東京歯科大学の臨床研修医、大泉先生が午前中に当院に見学に訪れた。
彼は今年度の研修期間の第1期(4月~8月)を当院で過ごした。どうやら進路に悩みがあるとのことで、相談に来たのだ。なんでも4月に就職か大学院進学かで揺れているらしい。彼のご実家は埼玉県蕨市の開業医なのだが、跡を継ぐことを前提で考えているらしく、開業医の方が実戦的な勉強になるかどうかを確かめに来たのだと思う。私がなんと言うか、参考にしようとしてくれたのならば嬉しい。

私の意見は・・・研究という目標があるならば大学院。特にこれといったものがない、もしくは臨床が好きなのであれば勤務医。

大学院に残った場合、特殊な場合を除いて臨床経験は開業医勤務の場合よりも間違いなく劣る。将来、街の開業医を目指すのであれば、早めに臨床の場に出る方が良いという意見が多いのではないだろうか。

反対に、とても興味のあることがあって、どうしてもそれにかかわりたいのであれば、大学でしかできないことがあるのは間違いない。金銭的な援助が期待できる環境であることも彼にとっては幸いだ。

開業医がどんなことをするのかは4ヶ月間で分かったと思うし、今の研修先でも教わることだろう。実際に勤務医として働くのであれば、より一層深いところまで見ることができるだろう。

今日の私の臨床は、午前中からTEK(上顎6前歯)1.5時間、MB(前歯1本)印象1時間、午後も(下顎臼歯3本)TEK1時間、などなど時間のかかる処置に追われていた。質の高い、いい仕事を見て、彼の心になにか届いてくれたのであれば嬉しい。

診療後、一人残って臨床写真をチェックしていたのだが、TEKを調整している写真があった。なんでこんなの撮ったのだろう?忘れたが、多分何かに使おうと思ったのは間違いない。これは上顎フルマウスのTEKの調整(リマージング)をしているところだ。この患者さんも、私の治療で人生が変わるのは間違いない。いやいや、自惚れではなく本当にだ。
噛めなかった人が、治療により噛めるようになるのだ。これは自分で治療をしていて本当に、充足感がある。しかも、インプラントに頼るのではなく、自分の歯で噛めるのだ。もちろん高額な治療だが、インプラントよりもはるかに安い。

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