流転の海 宮本輝

02月15日

流転の海 (新潮文庫)
流転の海 (新潮文庫)
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ここ数日、この本(1-5巻:未完)を読み続けている。とても面白い。

いわゆる宮本輝の自伝的小説なのだが、この父、熊吾のキャラクターが突出していて痛快この上ない。読んでいて時間を忘れて引き込まれてしまっている。周りの登場人物たちも、ひと癖ふた癖ある者ばかりで、全く飽きることがない。

そしてこの小説のメインテーマは「父と息子」だ。この強烈な個性をもつ父と、50歳にしてできた病弱な一人息子。第二次大戦と終戦直後の大阪と愛媛を舞台に人がバンバンと死に、復興期のハチャメチャな有様の中でたくましく生きていく人々の様が、現実的に描かれている。父は息子が20歳になるまで絶対に死ねないと覚悟し、混迷の時代の中を逞しく生きていく。

やはり自分を重ね合わせるとしたら、この父だな。
高校生は歯科医師を目指す人もおらず、歯科医院過剰時代で、しかも不景気で患者さんの獲得競争のようになっているこの時代(佐倉は平和ですが都内は酷いです)、力強く辛抱して経営をしていかねばとの決意は常にもっている。特に当院は多くのスタッフを抱えているので、より院長のリーダーシップが必要となる。
強引なのは良くないが、ちょこっ、ちょこっと修正を加えながらまっすぐ走れるようにしている。時たま大きな障害物に出くわすが、止まるわけにはいかないので急いで修理して走り続ける。それでも、パンクしたらいったん止まる勇気は持っている。

院長って因果な立場だ。

幸い私、あまり考え込むタイプじゃないので、楽観的に物事を乗り切れる。本当にこういう性格で良かったと思っている。

さてさて、続きを読もうかな。

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