歯科医師はサービスに徹するべきか?(2)

09月17日

開業医ゆえに、患者さんに来ていただけなければ経営は成り立たないのは事実。
患者さんも、嫌だったら来ない。だから、嫌がられないようにしなければならない。

懐かしい三段論法だ。

「サービス精神」を持たない経営者(個人歯科医院であれば院長)などはいない。
それと並行して「高度な医療知識や技術」というものがある。

歯科医院経営学のような本やコラムの中には、心得として「サービス○割、医療○割」、などと書かれていることもあるが、私は違うと思う。書かれている方も、サービスは大事だよと言いたいのだろうが、何割とかそういうものではないだろう。

先日代診の先生に上のようなことを聞かれたのだが、ちょっと考えて「どちらも全力投球」と答えた。
実際、そんな風に比率で考えたことは一度もなかった。

患者さんに満足していただけるように、ソフト(人材)ハード(建物設備)共に高いレベルを保つ必要がある。これができていれば、患者さんには特に不満は表れない。掃除が行き届いているか、などもとても重要なことである。笑顔や声かけなども、口を酸っぱくするほど言っている。

理想は、さらに上乗せとなる何かを患者さんが感じとって下さることだ。
しかし、リッツカールトン関連の本で話題となった「感動を与える」ということに、特別こだわりをもっているわけではない。むしろ、変にそっちに意識を向けてる暇があるなら本分である治療をしっかりやろうよ、という考え。
最近は私、治療優先であちこちの診療台を飛び回ることが多く、術後の説明など患者さんとのコミュニケーションはもっぱらスタッフ任せ。本当は以前のように患者さんひとりひとりとゆっくりとお話をしたいのだが、今は少し難しい。その分高い質の治療を多くの方に提供していかなくてはと思い、割り切っている。

治療60点、感動100点の歯科医院と、治療100点、感動60点の歯科医院なら、歯科医師や歯科衛生士はどちらの歯科医院に魅力を感じるだろうか?
私は後者かな。理想は、治療で感動を与えられることかな、と思うけれど。

「よそで、できなかった子が、ここではできるようになったんです」とか言っていただくと、とてもうれしいし、患者さんだって喜んでくださっている。「まったく痛くなかったです」でもいい。こういった小さな声でも、我々には嬉しいものなのだ。クリスマス会、とかそういうイベントはしなくも、これで十分。

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