書評:黒い家

09月13日

kuroiieペリオコースだったり、東北大への道すがらだったりで、上野駅にある明正堂アトレ上野店にはほぼ毎月立ち寄る。本屋好きな私の楽しみは、書店としてどんな本をプッシュしているかに尽きる。大々的に売り出している本ではなく、書店独自の視点で描かれたPOPなどを参考に本選びをするのだ。

さて、今月目に入ったのはこの本。貴志祐介(きしゆうすけ)の「黒い家」。なんでも第4回日本ホラー小説大賞を受賞したという本作品。100万部を超える大ベストセラーだったそうだ。私しらなかったですけど。とにかく「怖いです」とPOPにも盛んに書かれていたこともあり、私は興味津津。買ってしまった。

帰りの電車で読み始めると、もう止まらない。

主人公は生命保険会社に勤める独身男性。子供のころに兄を亡くしたのは自分のせいではないかというトラウマを抱えている。嫌々な日々の業務だったが、ある日保険の契約者にある家に呼び出されてふすまを開けると、そこには子供の首つり死体が・・・。しかし、父親は子供の死んでいる姿を見ても驚く風でもない。怪しい・・・。しばらくしてからその父親は、保険金の請求に毎日彼の会社を訪れる。毎日毎日。

生命保険の不正ってどのくらいあるのでしょう。自殺は免責1年だとか、親指1本落としても保険金ってもらえるだとか、そのためにわざと指を落とす人のことを「指狩族」といったりだとか、変な知識が身に着く。

しかし、狂気をはらんだこの犯人(誰かは秘密)はつくづく恐ろしい。昨夜のうちに読み切るつもりだったが、ソファで寝てしまったので、朝の診療前にもずっと読んでいた。実は診療の合間にも読んでいた(さぼっていたのではないですよ)。

クライマックスまでなかなか一息つかせてくれない。面白かったー。
久々にそつのないサスペンス小説を読んだ気がした。
夜も眠れないとか、そういう怖さではありません。

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